議会報告29 号です

 葉山町議会第2回定例会 


 2022年6月2日~16日。補正予算や条例改正などの審議が行われました。下水道事業については、民間に経営権を委ねるコンセッション方式の検討が始まります。国土交通省のモデル事業ですが、前例が少ないため慎重な検討が必要です。町には所有権が残りますが、長い年月のうちに事業内容に目が届きにくくなる心配があります。また、下水道に詳しい職員が減ることも心配です。公共インフラは、営利目的の事業とは相容れない部分があると思います。
 
 私がした一般質問 

南郷上ノ山公園活性化
 利用者を増やすためと、町民の防災能力を高めるため、南郷上ノ山公園での宿泊キャンプを許可してはどうか。最初は試験的に実施し、様子を見ればよいのでは。

教育部長 ニーズ調査なども視野に入れ、幅広く検討していく。

 管理者が許可すれば、焚火は可能か。

教育部長 条例上はそうなっている。

 同僚議員の質問を聞いて考えたが、今は草が茂っている調整池を整備して、ウッドチップを敷き、新たなドッグランを作ってはどうか。今のドッグランは斜面地にあるため、雨が降ると土が流れてしまう。

教育部長 検討していく。

 公園内にベンチが少ないようだが、幾つあるのか。

教育部長 把握していない。

 公園内の自動販売機は、災害対応型になっているか。

総務部長 今は違うが前向きに検討する。

補足 災害時、管理者が手動で災害対応モードに変更すれば、無料で中の飲み物を取り出せる「災害対応型」自販機を増やして頂きたいと思います。役場、図書館、公園なども同様に。
 また、町全体でもベンチ不足です。高齢者の外出には、休憩場所が必須です。バス停も含め、置ける場所には、ベンチを置く工夫をお願いします。

 図書館のベンチは好評ですので、台数を増やして下さるようお願いいたします。

補足 グラウンドを利用した後、利用者が人力で整備してから返す決まりですが、広さがあるので、保育園などで利用した場合には、かなりの重労働です。料金を余分に払ってもいいから、グラウンド整備を免除してほしいという要望が出ています。今後の検討課題にして頂きたいと思います。

まちづくり条例
 駐車場の通路部分は緑化ブロックを使っても緑化に算定するという話だったが、その後、この規則は明文化されたのか。

都市経済部長 5月30日にまちづくり条例施行規則を改正し、明文化した。

 盛土についての規制がないと、開発業者と住民の話し合いに困難が生じる。まちづくり審議会などで話し合い、将来の条例改正の下地を作ってはどうか。熱海の土砂災害以来、町民の目も厳しくなった。

都市経済部長 一律の規制は難しい。地域まちづくり推進協議会などで、地域ごとに設定して頂きたい。

補足 熱海の事件を受け、国は令和4年5月27日に盛土規制法を公布しました。
 土地所有者の責任が明確になり、罰則も強化されたことは前進です。今後は各自治体が、厳しい監視を行うことが重要です。

 建物を建設する場合、平均地盤面からの高さで規制がかかるが、平均地盤面と盛土の関係は。

都市経済部長 盛土をすれば、そこが新たな平均地盤面になる

補足 盛土をした上に、限度目一杯の建物を建てられてしまうと、近隣のお宅には、かなりの圧迫感となります。整地の必要は分かりますが、最小限の盛土で済むよう、今後も担当窓口で配慮をお願いします。

部活の外部委託
 学校の先生方の負担軽減と、生徒に専門的な指導を受けてもらう利点から、部活の外部委託が進められている。葉山の状況はどうか。

教育部長 現時点では具体策は検討していないが、県内の自治体で地域部活動連絡会を設置し、情報交換などをしている。

 外部の指導者に対する謝礼はどうするのか。国や県から予算が降りてくればよいが、そうでなければ町で払うのか。

教育部長 受益者負担が原則だが、今後の検討課題だ。

補足 経済的な理由で部活をあきらめることがあっては、非常に残念です。保護者に負担を求めるのではなく、公の費用で払うべきです。もしも公的負担ができないのであれば、部活での実績を内申点に加味することは、してはいけないと考えます。
 そもそも、部活の在り方そのものを見直す時期に来ていると思います。ゆったりした活動で十分という生徒もいるでしょう。何でも学校に任せるというのは、無理があります。

小中一貫校
 中1ギャップの解消や校則統一、教科担任制など色々な要素があるが、葉山で目指す理想の形とはどのようなものか。

教育部長 9年間を見通した系統的・横断的なカリキュラムだ。

 中学校の英語の先生が、小学校に来て教えることは。

教育長 既にスタートさせている。これを、よりよい形にしていきたい。

 中学校の理科の先生が、小学校で実験や観察の指導をすることは。

教育長 小学校高学年では、理科専科の取り組みを行っている。最終的には長柄小学校の生徒が南郷中学校の理科室で、中学の先生に教わることもあると思う。

 小学校で苦手なまま残った分数や割合などを、中学校で補習してもらえるようになるか。

教育長 GIGAスクール構想でタブレットを導入したが、AIのドリルが入っていて、つまづいた部分は立ち返って学習できる。補講や補習の部分も考えていくべきと思う。

 部活動で小中の交流は。

教育長 可能性はある。

給食センター用地
 給食センター事業は延期でも、用地だけは町に確保してもらい、有効活用してほしいが、無償提供の予定はどうか。

教育部長 進入路の用地確保に必要な書類が揃い、登記などの事務処理を進めているが、提供の時期はまだわからない。

 提供されたら、給食センター建設までの間、立ち入り禁止にして放置するのか。公園にするのは無理だとしても、長柄小学校でのイベント時に駐車場にするとか、防災倉庫を置くなどの利用はできないか。

教育部長 仮定の話なので、言及は差し控える。

 下水道事業の見通し
 
 今回の補正予算では、令和5年から8年までの間に、継続費と債務負担行為で約27億円を予定しています。
 その中身は、浄化センターの第4系列の機械電気増設(現在、1系列の処理能力は最大で2300㎥/日、標準活性汚泥法)、中央監視装置の更新、中継ポンプ場の第3ポンプ増設、包括的民間委託など。

 東伏見台、パークド葉山四季、シーライフパークの3団地を公共下水道に接続するため、処理能力の拡大が必要になります。

 更にその先は、事業の運営権を民間に委ねるコンセッション方式につながるかもしれません。また、逗子市との共同処理という形になるかもしれません。どちらにしても、下水道使用料は値上げの予定です。

 平成4年に下水道整備が始まってから、年月が経ちました。今後、数十年のうちには管渠も老朽化しますが、いつまで「公共下水道」を維持できるでしょうか。下水処理そのものは、本来、各家庭で合併浄化槽を設置すれば可能です。人口が減れば、そちらに戻るのが合理的かもしれません。

 人口減少社会と女性 

 出生率低下は、先進国共通の現象です。地球環境への負荷を考えると、必ずしも悪いことではありません。女性の自由度が高まった証拠でもあるのです。

 昔は女子だけ必修だった家庭科を男子も学べるようになり、女性が結婚と同時に仕事を辞める「寿退社」は、ほぼ消滅。学校の制服や水着もジェンダーレスの流れにあり、医大の入試でまかり通っていた女性差別も改善されてきました。

 多くの女性が苦しんできた行為には「セクハラ」という名前がつき、#MeTooの動きも広まり、痴漢被害も少しは訴えやすくなりました。まだ、黙って我慢している場合が圧倒的多数だろうとは推測しますが。

 経済格差の拡大など悪くなったこともありますが、女性の地位に関しては大幅に向上しました。私自身も、塾で生徒たちに理数科目を教えたりして、いくらかは地位向上に寄与したかもしれません。

 これからは、子育てか仕事かの二者択一を迫られないよう、若い人が声を上げていくことが大事です。葉山町では、来年の春に議員選挙があります。友達と相談して、挑戦してみませんか?

『池袋ウエストゲートパーク』

 石田衣良著、人気のシリーズ物です。主人公は池袋の小さな果物屋の息子。普段は店番をしていて、街のトラブルが持ち込まれると、解決に立ち上がります。

 誘拐、殺人、麻薬、ギャンブル、ホームレス襲撃、ヘイトデモ、集団自殺……世相を反映する事件を、仲間と共に超法規的に裁く爽快さ。

 主人公自身、ヤクザの友達がいたりして表の世界と裏の世界の狭間を歩く危なさもありますが、現代社会のひずみが分かりやすく描かれていると思います。

『言葉を失ったあとで』

 信田さよ子、上間陽子著。筑摩書房。DVや性暴力を受けた被害者と、加害者はどうすればよいのか。専門家二人の対談で、カウンセリングの様子が語られます。

 兄から妹への暴力が多いこと、フラッシュバックをどう乗り越えるか、加害者に〝説明責任〟を取らせる重要性など。
 被害者支援は当然として、加害者が暴力を繰り返さないよう、根底から自分を見直すことが必要です。「なんで僕を怒らせるんだ」と言って暴力を振るうのが、よくあるパターンだそうですが!!!

 「男だから強くなくては」とか「弱みを見せられない」という思い込みが強いのかもしれません。「暴力で女性や子どもを支配する」なんて、無理なのに……。

『第三次世界大戦はもう始まっている』

 エマニュエル・トッド著、文春新書。ウクライナでの戦争はどういう意味を持つのか、独自の見解を述べています。

「戦争の責任は米国とNATOにある」

●「NATOは東方に拡大しない」という約束

●ウクライナを「武装化」した米国と英国

●米国にとっても「死活問題」に

●我々はすでに第三次世界大戦に突入した

●「20世紀最大の地政学的大惨事」

●超大国は一つだけより二つ以上ある方がいい

●起きてしまった事態に皆が驚いた

●共同体家族のロシアと核家族のウクライナ

●「国家」として存在していなかったウクライナ

●「親EU派」とは「ネオナチ」

●共産主義を生んだロシアの家族構造

●プーチンの誤算

●オリガルヒへの制裁は無意味

●「消耗戦」が始まる

●中国はロシアを支援する

●経済の真の実力はGDPでは測れない

●ウクライナ相手に貿易赤字だった米国

●対露制裁で欧州は犠牲者に

世界を〝戦場〟に変える米国

●米国に対する怒り

西洋は「世界」の一部でしかない

●EUがウクライナを破壊した

●ロシアの復活と米国の危機

●実は補完し合っていた米ソのシステム

●高等教育による「新たな階層化」

●第二次世界大戦より第一次世界大戦に似ている

真の経済力は「エンジニア」で測られる

●本来、この戦争は簡単に避けられた

●〝軍事支援〟でウクライナを破壊している米国

 日本での報道は、欧米視点に偏っているのではないでしょうか。遠藤誉著『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略』も参考にご覧下さい。ウクライナ関連の年表が載せられているので、状況把握が助けられます。

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